自分の値段をどうつけるか

お金をかけずに魅力あるサイトに変えるテクニックを伝授する連載10回目。前回は、発注側に振りまわされない仕事の進め方についてお話しました。今回は、デザイナーとしての仕事に見合った報酬得るためのポイントです。

こんなに仕事しているのに報われない

「こんなにやったのにコレしかもらえなかった」「追加作業が増えたのに報酬は変わらない」「すぐに値切ろうとする」そんなデザイナーの声を耳にする。何か自分ばかり損をしているような感覚。「他の人はもっともらってるのではないか」という納得のいかなさ。誰でもそんな経験を持っているのではないだ
ろうか。

一方で、お金の交渉が苦手だという話もよく聞く。金額を提示して「高い」と断られるのも嫌だから、「いくらで考えてますか」と聞き返してしまう。しかも、追加作業を頼まれるとつい「それもやります」と返事をしてしまう。

自信がないから曖昧にしてしまうのだが、お互いにビジネスで付き合っている以上、お金の話は避けて通れない。

発注側はデザイナーの仕事を知らない

では、発注企業はいつも値切ろうとしているのか。デザイナーを安く使ってやろうと思っているのだろうか。決してそんなことはない。少なくとも無制限に値切ろうとはしていない。少々足りないならば、提示した予算内でベストを尽くしてくれればいい。問題は「予算内」がどこまでなのかわからないことだ。

追加のデザイン案やページの修正など、デザイナーは頼まれれば、自分のできる範囲については、多少無理しても「はい」と答えがちである。公開日も近づいて時間も限られているし、その作業が終わらなければお金がもらえないからだ。

しかし、そもそも発注側は必要以上のことをやっていると知らない。「やれる」と答えるのだから、発注側は問題ないことなのだと思う。そこで余分な作業が増えているとは気が付いてない。だから、当然追加費用が発生するとは思わない。要するに説明不足なのだ。

説明は作業の前に

発注側の担当者が、デザイナーのことを良く知っているとは限らない。そのため、発注側に知識がないことを前提にした事前説明は必須である。発注側の依頼に対して、仕事に取り掛かる前に、どんな手順で納品までの作業を行うのかわかる作業リストを作成し説明をする。

途中で頼まれた時も同様だ。安請け合いしてはいけない。どのような作業が発生し、今までの作業がどの程度ムダになってしまうのか。それを取り戻すためにどのくらいの時間と費用が必要なのかをはっきり伝える。

現実には、簡単に増額に応じてもらえるとは限らないし、全ての作業を断ることができない状況の方が多いだろう。そんな時は、発注側と交渉して作業の一部を依頼する。または、優先度の低い作業は減らすなど、発注側と交渉しよう。その上で、やること、やらないことを再度はっきりさせることが重要だ。

費用が発生する場面では、作業をするデザイナー側から発注側に事前に理解できる説明を行い、きちんと同意を得ることが必要なのだ。そのためには、自分の作業手順や、予想されるリスクを常に把握しておかなければならない。それらを総合しなければ、費用に対して、妥当な説明はできない。

説明と同意なんて、ビジネスの基礎で当たり前のことというかもしれない。しかし、その当たり前のことを確実にやることが、目先の出来事に右往左往することなく、プロとして納得できる報酬を得る早道なのだ。

同意を得ることが不可欠

デザイナーにとっては説明なんて面倒だし、自分1人が手を動かした方が早いと思いがちである。しかし、自分ができることではなく、相手が必要と思っていることの見極めが肝心なのだ。すぐに了解を得られないからといって諦めてはいけない。目先のことに振りまわされて、先に繋がる交渉ができなければ、いつまでたっても状況は変わらず、あなたの不満は解消されない。

デザイナーが、プロとして仕事に対して責任を持つ意味でも、正当な対価を得ることが欠かせない。そのために、いいものを作ることと同じように理解を得る努力が必要なのだ。

ただし、受託業務として立場が弱いデザイナーにとって、同意を得るだけでは不十分である。その後も同意を得た証明ができなくてはならない。デザイナーが身を守る方法について、次回のテーマとしたい。

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