お金をかけずに魅力あるサイトに変えるテクニックを伝授する連載18回目。前回は、ユーザに興味を持たせるコンテンツの演出についてお話ししました。今回のテーマは、掲載コンテンツを継続するか止めるかの判断についてです。
コンテンツを企画する時に大事な視点は「続ける」であることは間違いないが、続けることが目的となってしまい、サイトの足かせとなってしまうこともある。継続性があることは大事だが、効果の薄いコンテンツの見直しも重要だ。
本当に世話ができるのか
たとえば「ブログ」が話題になっているから、やってみたいと思っているウェブマスターも多いだろう。実際に導入してみること自体は容易だ。しかし、ちょっと待って欲しい。なんのためにやるのか?それがはっきりしていないと、はじめたはいいが、すぐに書くことがなくなってしまい、企業サイトが個人の日記のようになってしまっているサイトもある。
にもかかわらず続いてしまっているのは、時に止めるのは始めるよりも難しいということだ。少数とはいえユーザが見てくれていると思うと止められない、上司に提案して始めたのにうまいかなかったのでは格好がつかない、あきらめるのは自分の信念を曲げるようで嫌だ、等々。職務に忠実なばかりにコンテンツの更新が目的になって、がんじがらめになってしまうのなら、それは本末転倒である。
思い切って「やめること」を提案してもいい
ウェブサイトで新しいチャレンジしてみるのは大事だ。思いついたものをすぐにやってみることができることこそウェブの強みだ。とはいえ、すべての施策がうまくいくとは限らない。むしろうまくいかないことの方が多いかもしれない。そんな場合は引き際を見極めることだ。うまくいかないことがわかっただけでも収穫と思えばいい。その経験を生かして次のアイデアが生まれるかもしれない。
やる気をもって始めたコンテンツほど止めるタイミングが難しい。デザイナーが仕事を依頼されたとき、直接関係内のコンテンツでも疑問があれば、「本当に必要なのか?」と問いかけてみたらどうだろうか。意外とクライアントからも「実は疑問を持っていた」と言われるかもしれない。かわりになるコンテンツのアイデアを考えれば新しい仕事を生み出すことにもつながるだろう。