ユーザーに「伝わる」コンテンツとは?

ユーザーの「知りたい」に応える3ステップ

伝える内容や最適な表現手法は、サイトの種類によって大きく異なります。サイトの目的が製品の情報を伝えることなのか、商品を販売することなのか、利用するユーザーが一般の人なのか専門家なのかなど、様々な条件を加味して考えるべきです。ここでは、どんなサイトにも共通する最低限考慮すべき点に絞って解説します。

サイトには情報が十分にあるのにもかかわらず、ユーザーにうまく伝わらないのは、なぜなのでしょうか。前回、クライアントの「伝えていること」とユーザーの「求めること」にはギャップがあるからだと説明しました。

サイト上の情報取得は、ユーザーが「知りたい」という想いに支えられています。いくら多くの情報を掲載しても、ユーザーの「知りたい」に応えられなければ、スルーされてしまいます。ユーザーが理解できる表現で、かつ彼らの知りたい順番で提供されなければ、伝わりません。それでは「伝わる」Webサイトにするには、次の3ステップで見直すのが効果的です。

1. ポイントを絞る
まず最初の問題は、サイトに情報が多すぎることです。掲載する情報が多ければ多いほど様々なユーザーのニーズに応えられると考えてしまいます。しかし大量の情報に、知りたい情報が埋もれてしまうと、掲載されているのに気づかなくなってしまいます。企業側は、何でも丁寧に説明したくなります。製品の名前から、使われている技術、製品の特徴等々。必要な情報はではありますが、すべての情報を詰め込むのではなく、ユーザーの立場で掲載する情報を絞り込む必要があるのです。

2. 結論を先に伝える
ユーザーが最初に知りたいのは、「結論」です。製品やサービスそのものではなく、それを手に入れることによって享受するメリットです。例えば、今の生活が良くなるか、抱えている問題が解決できるか、もっと便利になるか、仕事が速く終わるか、といったユーザー自身が期待する変化のことなのです。商品の名前やサービスの細かい情報は、その後からしか目に入りません。順序よく説明した原稿とは逆の順番でサイトを構成する方が効果的です。

3. 根拠を示す
最後の大きな問題は、自分たちがユーザーに信頼されていると信じてしまっていることです。ブランド力のある大企業ほど、この傾向は強くなります。ただでさえ、企業サイトでは、他社と比較して客観的に判断できる人がいないので、情報が独りよがりになりがちです。自社のいい面ばかり列挙したコンテンツは、ユーザーからみるとなんとなく胡散臭く感じます。企業からの一方的な押し付けに見えないようにするには、数値のデータや、第三者評価などを利用するのが効果的です。

大切なのはユーザーに「気づき」を与えること

企業の「伝えたい」とユーザーの「知りたい」がマッチした時に初めて情報が伝わります。そこで大切なのはコンテンツの中身です。ユーザーの「知りたいこと」に答えることはもちろん、まだニーズが不明確なユーザーにも「気づき」を与え、潜在的なニーズを顕在化するコンテンツづくりを目指すべきです。

ユーザーが欲しいと思う前の漠然とした悩み。これを解決してあげるコンテンツ。 「クルマが欲しい」というニーズも、「仕事で使う」「家族で出掛けたい」「子供の送迎に必要」という現実的なニーズだけでなく、「気持ちよく飛ばしたい」「女の子をデートに誘いたい」それに、せっかく高いお金を出すのですから「見栄を張りたい」という気持ちも持っているかもしれません。

Webサイトでは、ユーザーの持つ「○○したい」という想いをどれだけ拾い上げることができるのかが大事なことです。そのためには、さまざまなニーズを思いつくまで出し、その中から有効と思われるものをピックアップして、その答えになる情報を掲載したシンプルなページを作ることです。そこでユーザーの共感を得ることで、その後の理解がスムーズになります。

コンテンツづくりは情報を一方的に押し付けるのではなく、まず「ユーザーと想いを共有する」ことが大切なのです。