Webサイトが企業の評価を決める時代

ユーザーが情報選択の主導権を握る

企業ブランドの構築は、時間がかかります。ユーザーに「ブランド」として認められることは並大抵なことではありません。幸いにして、既にブランド認知のある企業であれば、それは大事な資産と言えます。インターネットの時代にも、ブランドを守り高めていく努力は欠かせません。しかし、これまで通りのブランド価値を保つことが、とても難しくなっているのです。

ほんの10年前、インターネットが普及する以前は、企業からの情報を取得するには、TVCMや雑誌しかありませんでした。必ずプロの手によって編集され、ユーザーに情報を届けていました。企業から情報発信した内容は、ほぼそのままユーザーに伝わります。企業側の都合で情報を取捨選択したとしても、ユーザーは検証する手段を持っていないので、発信される情報を受け止め、信じるしかなかったのです。

しかし今は、ユーザーが積極的にWebサイトで情報を取得します。TVCMや雑誌で得た情報と、ブログやSNSで得た生のユーザーの声をあわせて判断します。企業からの情報に疑問があれば、コミュニティに投稿します。するとユーザーからの返答が即集まってくるのです。ユーザー同士のネットワークで情報が集まるのです。ユーザーの声は力を持つようになります。ネットの評判を企業は無視できません。ユーザーが企業に対して働きかけることができるようになったのです。

Webサイトが企業の評価を左右する

今やWebサイトはお客様と出会う大事な窓口の一つです。特にファーストコンタクトを担う役割が年々強くなっています。しかし、Webサイトにユーザーが来訪するためには、「きっかけ」が必要です。ぶらりとアクセスするなんてことはあり得ません。大多数のユーザーは検索エンジンを入口として利用します。ユーザーは、何か「知りたいこと」があって、検索エンジンにキーワードを入力します。その結果の中の一つとして御社のリンクをたどって流入するのです。

企業サイトのトップページは、ユーザーから見ると最初のページではなく、沢山ある候補の一つでしかないのです。その中でユーザーの「知りたいこと」にきちんと応えられるサイトは、満足体験を授けてくれて「ありがとう」と評価がアップします。この「ありがとう」が積み重なることで、企業の名前が記憶され、評価アップにつながります。

逆に、ユーザーはアクセスしたWebサイトに欲しい情報が見つからない場合、そのWebサイトを当てにせず、さっさとニュースサイトや競合企業のWebサイトに行って、戻って来ません。企業にとって「伝えたいこと」があったとしても、それがユーザーの「知りたいこと」とマッチしなければ、Webサイトに流入したとしても「直帰」してしまうのがオチです。どんな見た目が立派でも情報がまったく伝わらないWebサイトになるのです。

インターネット時代の企業ブランドは、Webサイトでの体験が決め手になるのです。Webサイトの品質を向上しよい体験を提供することも、リアルのビジネスの品質を向上することよりもずっと容易です。大きな会社でも努力が足りなければ、名もない企業に足元を掬われる可能性もあるのです。