競合他社サイトのマネばかりしない

同じ業界の企業サイトは似たり寄ったり

同じ業界に属する企業は、Webサイトも似通っていることがよくあります。例えば、BtoB企業のサイトは、会社概要と商品カタログ、IR情報など関係者向けの情報のみで「会社として対外的に最低限の体裁を整えた」ようなサイトがよく見られます。自社サイトにアクセスするユーザーが自社のお客様という意識が薄いのかもしれません。

消費者に近いメーカーは、面白いサイトが多いのですが、業界毎にコンテンツの内容に似た傾向が見られます。例えば、食品や飲料メーカーはキャラクターを使った楽しいコンテンツが多数あります。家電メーカーのサイトはFAQが充実していたり、製品を活用するためのコンテンツのレベルが高いものが多いです。製薬メーカーは健康関連の情報が豊富で読み見ごたえがあります。

しかし、消費者に密着している小売業、例えば、百貨店やショッピングセンターなどサイトは、通り一遍のフロア情報や催事情報程度で、ユーザーが本当に知りたい新商品やセールの情報まで踏込めていないことがあります。これなら新聞の折込チラシの方がよっぽど充実しています。商圏によってお客様が限定されるため、インターネットで情報発信するメリットを図りかねているようにも見えます。

競合他社を意識する結果、同じ業界に属する企業サイトはコンテンツだけでなく、サイトの出来不出来まで、似たり寄ったりになることがよくあります。見本とするサイトのレベルが低いと、それに合わせて自社サイトのレベルも下がってしまうのです。業界No.1企業だからといって、サイトの出来がいいとは限りません。

他社にあるから、自社にも必要という横並びの発想からも抜け出したほうが良いでしょう。他社に負けないように多くのコンテンツを提供する姿勢は大事ですが、安易に増やして内容が伴わなけば、せっかく来たお客様をがっかりさせてしまいます。競合に流れる原因になることだってあります。単純に同じものを揃えるのではなく、自社サイトでやるべきこと、できないことを見極める必要があります。

ユーザーを自社のお客様としてもてなす

自社サイトに必要なコンテンツを選び出すには、まず自社のお客様を想像してみてください。彼らに良く質問されることはなんでしょうか。新商品情報か?店舗の地図や営業時間か?一般の消費者だけでなく、代理店や取引先などのお客様、株主も来るかもしれません。それぞれのニーズに応えるコンテンツを準備することが、良いサイトの条件です。

あなたが他の会社に訪問すると、受付ではあなたを大切な顧客として礼儀正しく扱い、必要な手続き行い社内へ案内してくれると思います。さらに受付嬢が、あなたの名前を覚えていて「○○様ですね。」と名乗る前に挨拶してくれたら、VIPな優越感すら感じるのではないでしょうか。それは、事前にどんな人が訪れるか把握し、準備しているからこそできるのです。

サイトにアクセスしたユーザーは、いわば、店舗やショールームにやってきた会社のお客様と同じです。求めていることを聞きだし、必要な場所へと素早く案内し、情報を提供するのです。初めて訪れたサイトが分かり易い案内で、求めるコンテンツにスムーズにたどり着ければ、ユーザーは「この企業は親切だ」と感じます。さらに、コンテンツが的確で、わかり易く、役に立ったなら「この企業は自分を大事にしてくれる」と満足してもらえます。この「満足」を感じさせることは、企業対個人の信頼関係を築く第一歩になるのです。